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9.52015
「なんとかなる!」と信じる時・信じられない時は、何故あるのか?(世界の研究から)
何か嫌な状況が起こった時
「なんとかなる!」
と思える人と思えない人がいます。
また、同じ人でも、
そう思える時と思えない時 がありますよね。
これって、どうしてだと思いますか?
まず、人間はなんとかできそうだから
「なんとかできる」「なんとかなる」
と思うわけではありません。
同じような状況にあっても、
なんとかなると思える人も
そうでない人もいます。
しかも、深く悩んでいる時
パートナーとか同僚などに
「なんとかなるよ」と気軽に言われると
「あなたに何が分かるの!」
と感じる時もあるものです。
では、 「なんとかできる」「なんとかなる」
と信じる事ができる時とできない時は、
一体何が違うのか?
あなたは、何だと思いますか?
思い込み・・?? 信念・・・!?
となってくると
その信念の違いは、一体
どこからくるのか?
が最大の問題になります。
コーネル大学で行われたある研究が、
興味深い結果を示しています。
この研究では、
まず 2匹の犬をそれぞれ違う箱に入れて、
無害だが少し不快な電気ショックを与え
1匹の犬は鼻でパネルを押せば
すぐ電気を止められるが
もう1匹の犬は何をしても
ショックを止める事は出来ない ようにしました。
電気ショックを止められる犬は
多少イラっとしつつ
すぐに電気を止める事を学習したものの、
自力で止められない犬は
悲しそうに鼻を鳴らすようになり
これは実験後もそれは続いたそうです。
(う・・・かわいそうすぎる)
しかしこの研究、実はここからが本番。
その後、研究グループは、
両方の犬を新しい環境に置いて、
二匹の犬を 2つの低い仕切り(簡単に越えられるもの) に
区切った空間にいれました。
犬たちが最初に入った空間の床には
時々電気が流れるものの、
もう一方の空間には電気を流しません。
その結果、
電気ショックを止められる経験をした犬たちは、
すぐにショックを回避する方法を見つけました。
つまり「何かできないか?」と動き回り、
仕切りの向こうにいってみたら
「あ、ここ大丈夫だわ」
となったわけです。
ふ~、良かったですね(^^)
しかし・・・
最初の実験で 電気を止められなかった事を
経験した犬たちの
なんと6~7割もが、何もせず
ただじっと座って耐え、苦しみ続けました。
簡単に越えられる仕切りの向こうに
回避できる世界があるにも関わらず
無力感を味わった犬たちには
それが見えなかったのです。
これ、 人間の世界にも同じことが言えます。
長年、心理療法をしていていて思うのは
「なんとかできる」と思っていれば
人はあまり悩みません。
「なんとかできない~」(ような気がする) ので、
よりストレスを感じ悩むのです。
ストレスを感じると、
人間の脳には アドレナリン(ストレス物質)がでる。
そうすると白か黒かみたいな
ゼロか100かの判断思考に陥り
ああしてみたら?
こうしてみたら?
みたいな柔軟性がなくなって
分かれるか分かれないか
やめるかやめないか
耐えるかキレるか
みたいな二択思考になるのです。
だから視野が一気に狭くなる。
しかも、犬たちのように
自分の人生で
頑張ったけど報われなかった
経験のある領域については
特に 「できないかも」「変えられないかも」
という気持ちが高くなり、
こうなると、
視野が狭くなった上に不安が巨大化し
動けなくなるのです。
そんな時は、今回紹介した
イヌの研究を思い出して欲しいのです。
上手くいかなかった経験(時期)が
1度あったからといって
次回もそうとは限らない。
10回同じような状況が来たら
毎回ベストを尽くせば 半分くらいはなんとかなる。
(もっとなるかも)
こんな時は、 あ~前回の嫌な経験をもとに
動けない犬になってるかも?
このまま電気の床の上にいることもできれば
いないこともできるのでは?
と思って、まず
動きまわってみること。
人間 常にどんな時も
100%上手くいく わけではないですが
一度ダメだったからといって
諦めモードでいると
なんとかするチャンスが
どんどん見えなくなってしまいます。
上手くいかせる可能性を
限りなく高められるかどうかはあなた次第!
人間は年齢や経験と共に賢くなりますが、
過去から賢く学びすぎると、
逆に、賢さから遠ざかります!
Stay Foolish
愚かでいることが、
時に可能性を高める
それを忘れずに行きましょう!^^